【スポーツインフォメーション堺 Vol.12】
●ヘルス インフォメーション
私たちの体を支えている大切な骨。小さな歯から間接をつくる大きな骨まで、その数は成人で206本もあります。例えば一つに見える頭蓋骨も、大切な脳を守るため外部からの衝撃が分散するように、23個もの骨が組み合わさってできています。骨も200本以上になりますと、その重さは体重の約5分の1を占め、体重50㎏の人ですと骨の重さは10㎏にもなります。
今回はそんな骨の健康について少しお話ししましょう。

骨の役割は?
骨には大きく分けて、次の3つの役割があります。
①体全体の構造を保つ骨格・支柱としての役割
②脳や臓器を保護する役割
③カルシウムの貯蔵庫としての役割

骨の成分は?
骨はコラーゲンと呼ばれるタンパク質の繊維にカルシウム(その他、リン・窒素等)が付着して構成されています。骨が白く見えるのは、その表面が炭酸カルシウムという白い物質で覆われているからです。
また、骨折すると痛みを感じますし自力で回復(再生)するのは、骨に神経も血管も通っているということの証です。

骨量(骨に含まれるカルシウム等の量、言い換えれば骨密度)が重要!
若い間は、骨は成長と破壊を繰り返しながら、3ヶ月から1年周期で新しい骨に生まれ変わりますが、40歳以降はその代謝機能は現状維持からやや低下傾向になります。
特に女性の場合は、骨量維持に大切な役割を果たす女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に低下する閉経後数年間に骨量が急激に減少することから、骨粗しょう症(スカスカ骨)になったり骨折が起きやすくなるほか、若い女性の方も栄養面での食生活を無視した過度のダイエットにより、著しい骨量の低下を招いている恐れがありますので注意が必要です。
つまり骨の健康には骨量を増やすことが最も大切なのです。
若い時から長期的に骨量を増やすために、また、中高年の方も骨の健康維持のため、次の点に注意しましょう。

骨量増加には食生活と運動がキーワード!
①骨の屋台骨であるコラーゲンと主成分のカルシウムを多く含む食品を食べましょう。
・コラーゲン…牛すじ肉、軟骨、ウナギ等
・カルシウム…牛乳、チーズ等乳製品、小魚、大豆製品、海草類
②定期的&適度な運動を行いましょう

骨は負荷(力)をかけることでその骨量が増加します。最近流行のダンベル体操はその一例です。
したがって骨にとっても、成長期には一定の運動が必要であり、中高年以降も積極的に体を動かすことが大切です。いつでもどこでもできる手軽なウォーキングがおすすめです。
つまり骨の健康にはバランスのよい食生活と適度な運動習慣が効果的ということです。

健康Q&A

Q: 最近「コンディショニング」という言葉をよく聞きますが、どういうことですか?

A: そのまま直訳すると「体の調子を整える」ということですが、競技スポーツの世界では一般的に「トレーニング効果を最大限引き出すための、日常における体調の維持・管理」という広い意味で使われ、その場合、肉体的、精神的両面を含みます。つまりベストコンディションをつくるということです。
 それは競技者個人の体調の維持・管理であるため、トレーニングによる体力・技術の向上の他、環境への対応、栄養、休養、睡眠、マッサージ、ストレッチ、リラクゼーションなど多種多様にわたります。