【スポーツインフォメーション堺 Vol.3】
●Spotlight
スポーツウーマン発掘
初芝体育館 体育実技指導員/元全日本キャプテン
中川千賀さん
・プロフィール
バスケット歴:豊中第3中学校でバスケットと出会い、全国大会に出場。薫英高校では高1よりレギュラー選手として活躍。国体優勝。日立戸塚に6年間在籍。全日本キャプテンを務め、世界選手権出場。現在大阪フレンドでコーチ兼選手として活躍。大阪府よりスポーツ功労賞を受ける。堺市在住。

土曜日の午後。3時になると、初芝体育館の第一体育室ではボールで遊ぶ小学生が、ゴールセッティングの間ももどかしそうに先生方の周りに集まって来る。小学生バスケットボール教室の開始だ。走ったり、ストレッチ体操をした後、いくつかのグループに分かれて、ドリブルやシュート練習が始まる。斜め45度の方向からのドリブルシュートがおもしろいように決まっていく。一番小さい子のグループの動きに合わせ、「そうそう!」「ナイスシュー!」「今のでいい!」などという声が聞こえてくる。「ちょっとまって。もう一回!」と言いながら、動きの止まったリング下で、細かく動きを説明する先生に、みんなの目が集中する。ぐうっと先生に引き込まれていくのが分かる。練習再開。「ようし!それやあ!」たえず励まし、声をかけ、笑顔を振りまき、くるくるまわる目でみんなの姿を追いかけている先生。中川千賀さん。152㎝、51㎏の体がエネルギーに満ちあふれている。
中川さんは『日立戸塚』在籍中、全日本女子バスケットボールチームのメンバーに選ばれ、キャプテンとしてブラジルでの世界選手権に出場されたという輝かしい経歴の持ち主なのだ。「今の自分があるのはバスケットボールのおかげだと思う。ご恩返しはやはりバスケットボールで…」と協会に申出られたことから、初芝体育館の土曜日の教室のみんなとの出会いが実現した。『自然にバスケットの楽しさを知ってくれるように…』という無理のない指導と、明るく元気な先生の素晴しさを、こども達は強く感じているようだ。今もなお現役の選手・コーチとして、又『※JBL』のスタッフとして、練習や合宿にと全日本を跳び回っている中川さん。合宿に家族ぐるみで参加されることもあるというバスケットボール一家のお母さん。愛称『ちゃあ』さん。
※JBL:全日本に選ばれた人が講師として全国にバスケットボールを広めようという組織。近隣の地域へは無料で指導に参加する。