【スポーツインフォメーション堺 Vol.9】
●ヘルス インフォメーション
四十肩、五十肩について
「ある日、電車でつり革を持とうとしたら肩に痛みを感じ、その後も症状はひどくなる一方で、今では服を着るのにも四苦八苦・・・。」という経験をお持ちの方は結構おられるのでは・・・。今回は「四十肩・五十肩」についてお話します。

症状・原因
正式には「肩関節周囲炎」といいます。
これといった原因に心当たりがないのに急に肩の関節が痛み出し、特に腕を動かす際に痛み(人によっては激しい)を伴い、数ヶ月、長い人では2~3年も症状が続くことがあります。
40~50才にかけて発症することが多いためにこう呼ばれていますが、もっと若くしてなる場合もあります。
私たちの肩関節は腕を上下・前後・左右に自由に動かせるよう非常に複雑な構造になっており、そのためたくさんの筋肉、腱、靭帯で構成されています。
年をとることでそれらが老化し、年令による急激な筋力低下も伴い、関節がスムーズに動かなくなることが主な原因です。

痛い時
痛みが激しい時に我慢して無理に動かす必要はありませんが、痛いからといってまったく動かさずにいると、関節の可動域が極端に制限(狭くなり)され、さらに痛みが増して回復が遅れることがあるので、毎日の入浴時によく肩を温めて様子を見ながら動かすのがいいでしょう。

対処法
症状がひどい場合や長引く場合は、専門医の診断・指示を受けることが必要ですが、ここでは自宅で出来る簡単な運動をご紹介しましょう。
「アイロン体操」といって1~2㎏程度の軽い重りを持って、腕を振り子のように動かす運動で、肩関節の周囲の筋肉を鍛えるとともに、血行を良くし回復を促進します。
痛みのある方でもこの動作自体ではおそらく肩の痛みを伴わないと思いますので、お風呂上りの体が温まっている時に5分~10分間程度、毎日根気よく続けるうちに症状が改善されることが多いので、この症状でお困りの方は是非試してみてください。

アイロン体操
重りは1~2㎏鉄アレイ、ペットボトルなどを使用。
《運動1》腕を伸ばしてゆっくりと前後に大きく動かす。30回行って休憩。これを2~3回繰り返す。
《運動2》腕を伸ばしてゆっくり左・右両方に回す。30回行って休憩。これを2~3回繰り返す。