【スポーツインフォメーション堺 Vol.14】
●特集/極めてみませんかウォーキング道!
ダイエット・心肺機能向上・生活習慣病・ストレス解消に効果あり!ウォーキングは、景色を見ながら、仲間とおしゃべりしながらでき、場所、時間、年齢を選ばない身体に
優しい運動です。健康を気づかう方、お悩みの方にきっとお役に立ちます。

・白鷺校区健康を考える集い
この「集い」は、東保健センターが実施していた健康づくりの講座を、社会福祉協議会の小地域ネットワーク事業の一つとして昨年からは白鷺校区連合自治会婦人会(会長 三谷千鶴子さん)と東健康センター(担当保健師 三好順子さん)が連携して実施しているものです。
連合自治会婦人会として、取り組むテーマを話し合った結果「病気にならないための予防」にしようということになりました。具体的には地域で関心が高く、やっている人も多い「ウォーキング」と決めました。
白鷺公園には、春にはみごとな桜が、6月ころには美しいハナショウブが乱れ咲き、池もあります。恵まれた自然の中で、ウォーキングを楽しんでいる人をよく見かけるところです。今年は、準備の都合で「集い」のスタートが7月にからになりましたが、月1回のペースで地元の野尻会館別館や白鷺小学校の体育館を借りて開催しています。『ウォーキングをはじめたいなと思っている方、はじめたばかりの方、何年も歩いているベテランの方、…白鷺校区の方ならどなたでも参加できます』と連合婦人会が中心になって回覧板で広報したり、一軒ずつ歩いて地域の人に呼びかけました。校区内の25自治体から、第1回目は86名、第2回目にも56名の参加がありました。
昨年の前半は「ウォーキング」の理論と実践を学びました。私が訪ねた日のテーマは「ウォーキングをはじめようパート2」。講師は、体育実技指導員の中西知子さんで、1回目に続く指導でした。最初のあいさつの後、運動をはじめる前に、自分の平常時の脈拍数を先生の指導のもとに調べました。準備体操の後、背筋を伸ばしながら軽く歩いてみます。次に20歩や60歩で、自由な方向へ歩き出して元の地点に戻ってくるというウォーキングのゲーム。いつもの歩幅より1cmだけ足を前に出して、腕を振り、かかとから地面に着くよう歩きます。このゲームは、最初にスタートした地点に戻ってくるのが案外難しい。かなりの人が元の地点に戻っていない状態でした。みんなが、思いどおりに戻ってこられないことに笑いが起こります。
また、両腕の上下運動を加えたウォーキング。これは、脳に刺激を与えるのに効果があります。他にエアロビクスの動きを取り入れたウォーキングのゲームなど、色々な歩き方を楽しむことができました。
途中、2回の休憩をとりましたが、そこでは水分のとり方について、早めの摂取・我慢しないなどの話がありました。また、自分に最適な運動強度を簡単に計算する式を教えてもらって、各自が電卓を使って計算したり、あっという間の2時間でした。3回目、4回目は、理学療法士の細川さんを講師にテーマは、「自分の歩き方を知ろう」「実際に歩いてみよう」です。
連合婦人会の三谷さん達は、今後もこういう活動をつづけ「たくさんの人に参加してもらえるよう、平日だけでなく、土曜などにも開催したいと考えています。」「ぜひ、白鷺にウォーキンググループをつくって、みんなが元気な地域にしていきたい。」と話されています。
ここ白鷺小学校校区の「健康づくり」の地域としての取り組みは、はじまったばかりですがこれが今後、地域・学校・行政のパートナーシップのいいモデルになればと期待されます。

・グループ「かもたに健康村」
このちょっと変わった名前のウォーキンググループ「かもたに健康村」は、健康に関心があり、健康づくりをめさす人なら誰でも参加できます。「仲間作りを第一に、楽しい運動習慣を心がけることで、生活習慣病の予防や改善ができれば」と一昨年11月、鴨谷鴨峪体育館の職員の守屋 操さんと今坂 豪さんの2人が体育館のスポーツ教室の参加者らに呼びかけてできた自主グループです。
昨年8月までは、月1回のウォーキングだけでしたが、9月からは月2回のなり、「運動面はもちろん食事や保健の面からも健康づくりに取り組んでいきたい。」とますます盛り上がる取り組みに。具体的には、ウォーキングの他に「栄養士による食生活点検ゲーム」「体力点検ゲーム」などのバレエティーに富んだ企画になっています。
午前9時に鴨谷体育館に集合。研修室で出発前と到着時に血圧・脈拍を測定しカードに記入します。ネームカードが準備されており、それを首にぶらさげ、初めて参加した人とも気軽に声をかけやすい工夫がされています。全員が揃ったところで、今日のコースなどの説明があり準備体操。暑いこの日、希望者に小さな保冷剤が配られそれをタオルに巻いて出発。
コースは、自然に親しみ、楽しみながらウォーキングができる「光明池コース」「新檜尾台コース」「美木多コース」などが設定されています。取材した日は、約2時間の光明池コースで、府下で一番大きな池である光明池を一周します。
緑あふれる光明池の周りの歩道を、15人の参加者がおしゃべりを交えながら歩きます。今回参加された67歳の城山台在住の男性は、日ごろもこのあたりをウォーキングしているそうで「こんなに緑が多くて美しいウォーキングコースが身近にあり、この地域は恵まれていますよ。」
また、「脳梗塞でたおれ医者からリハビリテーションとして勧められて今回初めて参加しました。」という60歳の女性は、少し左足を引きずりながら、最初「みんなについていけるかどうかちょっと不安。」と話されていました。しかし、グループのみなさんは、何も言われなくても一番遅い彼女のペースに合わせた、ゆっくりめのスピードで歩くことを心がけています。また、「よく頑張ったからこそここまで回復できたのよ。」と周りからの励ましの中で、彼女の不安も徐々になくなっていった様子でした。
約50分で和泉市のコミュニティ体育館横の広場に到着。10分ほど休憩し、水分を補給。再び緑に囲まれた小道を行くと、大きなアーチ形の光明池のシンボル「あいあい橋」に。橋の上からは、たくさんの亀たちが泳いでいたり、休んでいるのが見えます。さらに進んでいくと、池の欄干のところで今坂さんが「欄干をつかって、ストレッチをしてみましょう。」とちょっとストップ。意外なところでの屋外ストレッチも楽しかった。約2時間で体育館に戻ってきました。血圧・脈拍を測定すると脈拍は少し上がり、血圧は逆に少し下がっています。ウォーキングは血圧の正常化にも効果があることを実感しました。缶の冷たいお茶をいただいて、みんなでクールダウンの体操をして、次回以降の予定表のプリントを貰って解散。
「健康」をめざす「かもたに健康村」では、現役2人のスタッフと「村民」である参加者にわかれています。ウォーキングなど、運動の効果を上げるには最低でも週2回継続してつづけることが必要です。運動は一人ではなかなかできないものです。参加できる場が多いほど運動は継続しやすくなります。そのため、参加者全員が都合のつく日時にスタッフとして参画するような活動ができるグループになれば、参加できる回数も増やすことができるのではと思います。このような健康づくりをめざす活動が、地域に定着すればよい期待しています。このウォーキングの参加費は100円。